いくら閉じ込められても、自宅の窓ガラスを割るのは勇気がいる

mado_waru
日本の生活安全性は、世界に類を見ないほど安定しています。しかしグローバル化の波は、そうした日本の古き良き文化的側面を徐々に変化させました。犯罪件数は上昇し、集合住宅におけるコミュニティーは昔のそれではなく、ご近所づきあいも随分と少なくなってきました。今やお隣のお部屋の人の名前や顔が分からないという住民も、決して少なくないのが実情なのです。

こうした時代背景によって、住宅のセキュリティー性能にも求められるものが大きく変わってきました。電子化されたセキュリティーシステムをもつマンションや戸建て住宅は一般化し、あらゆる状況を想定した防犯対策が行われるようになったのです。
窓ガラスは、侵入盗の侵入口としてセキュリティーの要点と考えられています。窓ガラスのクレセント錠などはより防犯性能の高いものに変更され、しかも複数個設置されることも珍しくなくなりました。容易に破砕されない、侵入されない窓も、もはや一般的な商品として販売されています。

しかし住宅のセキュリティー性能の向上は、別の側面で問題を引き起こしています。たとえばオートロック機能をもつマンションでは、住民がうっかり鍵を持たずに外部へ出たために、戻れなくなってしまうことがありますし、なんらかの機械的トラブルが起きると、自宅に閉じ込められてしまう危険性もあるのです。

マンションに専用の地下駐車場がある場合、そこがセキュリティー対策を行っていれば、当然駐車場にも個別の施錠がなされているでしょう。実際に発生している事故例ですが、ここに鍵を持たずに入ってしまい、閉じ込められてしまうケースがあります。屋外のように助けも呼べず、屋内のように電話も無い状態は、ある意味軟禁状態です。最悪の場合明かり取りの窓など破壊して脱出することもできますが、防犯性能の高い窓ガラスは破壊しうるのも大変です。防犯性能が高い変わりに、支払う代償も高くつくというわけなのです。