金魚鉢の形が好きなんです

kingyo_bachi
色々なものが溢れ、豊かになった今の世の中、各個人の趣味や嗜好も千差万別な性質を持つとされて認められるようになってきました。私は別に何か特別変わった趣味を持っている訳では無いので、正直なところ昔と現在を比べてどうのこうのとというお話には興味は無いのですが、それでも最近、テレビで渋谷区の区議さんが「同性同士の恋人付き合い」を認める証明書的な書類の発行を進めているニュースを見て、多少驚いた覚えがあります。「ずいぶんと先進的な区議さんもいるんだなぁ」と、その報道を見て思ったものです。

さて、このニュースが代表しているという訳では無いでしょうが、これまでいわゆる「タブー」とされていたような趣味がだんだんと市民権を得始めた現代ですが、こういうお話をしている私自身は先に書いたように非常に一般的な嗜好をしていると自分では思っています。

ここでご紹介しておくと、私の趣味は「金魚鉢集め」で、毎週末はどこかのガラス細工を扱うお店に出かけて行って、面白い作品が無いか見回っています。私がこれまで集めた金魚鉢は既に20個を越えていますが、それだけの鉢に入るような数の金魚を飼っている訳では無いのです。単純に金魚鉢の形が好きで、そこから更に気に入ったデザインのものを何となく買い集めている内に、これがすっかり趣味になっていました。

この趣味を持ったきっかけは、子供のころ実家で飼っていた金魚の水槽のガラスが割れてしまったのが始まりです。近所の業者さんがガラスを交換してくれていたのですが、その間、うちの金魚たちは物置に眠っていた古い金魚鉢に避難していました。私はその古い鉢の、何だか不安定な形がすっかり気に入ってしまい、ガラスの割れた水槽の修理が終わった後も、空になった金魚鉢を長い間眺めていたものです。